季節のおすすめスキンケア vol.26

その不調、気象病かも?
香りで整える梅雨のセルフケア

6月に入って全国的に雨が多い季節になりました。外出するのも億劫、湿気が多くて鬱陶しい、少し気分が落ちこみがち、そんなふうに感じていませんか?
この時季は湿気の多さや急な天気の変化で、体にも心にも小さな不調が現れやすいもの。体がだるい、頭が痛い、疲れが取れにくいなど体調にも変化が現れることも。実はこうした不調、気圧や湿度、気温の変化が関係していることが多く、「気象病」とも呼ばれています。梅雨時の“なんとなくしんどい”は、決して気のせいではないんです。

 

 「気象病」の原因とは?

「天気が悪くなると、なんとなく体調も悪くなる気がする」昔から多くの人に知られている現象ですが、その主な原因とされているのが、“気圧の変化”です。
標高の高い場所に行くと、お菓子の袋がパンパンに膨らんでいるのを見たことはありませんか? それは気圧が低いために袋の中の空気が膨張しているから。私たちの体も同じように、外気の気圧に影響を受けて微妙に膨らんだり縮んだりしているのです。
気圧の変化を感じ取るのは、耳の奥にある「内耳」という器官。ここが変化を察知すると、脳の視床下部を通じて自律神経に指令が送られ、私たちの体は環境の変化に適応しようと働きます。しかし、気圧の変化が激しすぎるとこの調整機能が追いつかず、自律神経のバランスが崩れてしまうのです。その結果、頭痛・めまい・むくみ・だるさ・食欲不振など、さまざまな不調が現れることに。
さらに、この時季にもうひとつ私たちを悩ませるのが湿度。湿気が多いと、体の中に余分な水分がたまりやすくなり、うまく排出されなくなってしまいます。その結果、むくみやだるさにつながり、自律神経にも影響を与えてしまうのです。

 

 自律神経を整える「香りのチカラ」

乱れた自律神経を整えるのにおすすめなのが、心地よい香りの精油(エッセンシャルオイル)を使ったセルフマッサージです。
香りを感じるとき、香りの分子は鼻の奥の細胞で電気信号に変換されて脳の視床下部に直接届き、自律神経に影響を与えます。
自律神経には、活動モードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」があります。この2つのバランスが整っていることが、心と体の健やかさのカギ。精油は、種類によってこのどちらかに働きかける作用を持っています。

例えば、なんだか体がだるい、やる気が出ない…そんな日は、副交感神経が優位になりすぎているかもしれません。そんなときには、シャキッと目覚めさせてくれるペパーミントやレモンの香りがおすすめ。集中力や活力を高めてくれます。

一方、夜ゆっくり休みたいとき、気持ちを落ち着けたいときには、甘く穏やかなラベンダーやスイートオレンジがぴったり。副交感神経が優位になり、深いリラックスへと導いてくれます。
また、体の調子に合わせてブレンドされた精油もあるので、自分に合った香りを探してみるのも良いでしょう。

 

 バオバブ100%オイルと精油でハンドマッサージ


ここでは手軽に香りを愉しめるハンドマッサージをご紹介します。ふわっと心地よい香りに包まれながらリラックスした気分で行いましょう。

【マッサージオイルの作り方】

バオバブ100%オイル小さじ1を入れたガラス容器に、精油1滴を加えてよく混ぜます。

※精油は原液のまま肌や髪に使用すると刺激が強いため、必ずキャリアオイル(今回はバオバブオイル)で希釈し、精油の濃度が約1%になるように薄めて使用します。
※精油を原液のまま直接肌につけることは避けてください。
※妊娠中の方や持病のある方は、ご使用前に医師や専門家へご相談ください。


 

【ハンドマッサージの方法】

① 手のひらにマッサージオイルを1円玉くらいの量を取り、両手を合わせて温め、手全体になじませます。

② 指を1本ずつマッサージします。指の付け根から指先に向かって親指でらせんを描くようにマッサージします。

③ 指の間をゆっくり親指で押します。

④ 手の甲の骨の間を親指で手首の方へすりあげます。

⑤ 手のひらの中央のツボをゆっくり親指で押します。

⑥ 人差し指、中指、薬指、小指の4本を手の甲側へそらして伸ばします。



自律神経を整えるには耳マッサージも有効です。
<季節のおすすめスキンケア vol.14>
梅雨の肌ストレスに 耳マッサージでリラックス

 

体と心は思っている以上に天気に影響されやすいもの。お気に入りの香りを暮らしに取り入れることで、ゆらぎやすい梅雨の季節も、ほんの少し、心地よく変わっていくはずです。

 

美容ライター
鶴崎麻奈 日本化粧品検定1級

 

今回ご紹介したアイテム

¥3,080
emiii BAOBAB 100%OIL

 

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